壁の補修 その1

屋根・外壁塗装といっても「なんとなくきれいにしたい」と「建物の状況によって最適の塗料できれいにしたい」とでは塗り替え当初はどちらもきれいでもその後が大きく変わってきます。

塗料を選ぶ際の予備知識として、知っておくと参考になる話をご紹介いたします。

壁のよくあるトラブル『はがれ』

外壁を塗装する際に、補修が必要となってくるトラブルにはひび割れやはがれ、サビ等、いくつかあります。

今回は、その中からすぐに目について気になる「はがれ」をご紹介します。

塗料のはがれ

塗料のはがれは、外壁と塗料の膜(塗膜)の間や、下塗り・中塗り・上塗りと何層にもなっている塗膜の中に、空気や水が入って隙間を作ることが原因です。

例えば、表面に傷がついたりヒビが入るとそこから空気や水分が入り、はがれにつながります。

外壁の水分や空気が集まってふくらみ、はがれることもあります。

はがれた塗膜の上に塗料を塗っても、はがれた部分はくっつかないので、はがれは削り落とします。

この削った後の塗膜の厚みを埋めて平らにできないのではがれたところは段差ができてしまいます。

 

サイディングのはがれ

サイディングでも表面がはがれてしまうことがあります。

外壁にサイディングボードを固定するために釘を打った場所やヒビ等、表面が傷ついたところからはがれることが多いです。

モルタルのはがれと同じく、はがれた分の厚みを塗料でならすことができないため、サイディングでも段差分の跡が残ります。

 

外壁のはがれ

モルタル外壁は、外壁の上に「仕上材(化粧下地)」を付けています。

この仕上材を吹き付けたり、コテで波の形をつくったり串でひっかくことで、模様を作ることができます。

外壁のはがれとは、この「仕上材」自体がはがれてしまう場合のことです。

元々の模様に直したい場合は左官屋さんを呼びます。

簡易的(安く)に凹凸をつけたい場合は専用ローラーで「マスチック」模様を作ります。

壁以外のはがれ

外壁以外でよく見かけるはがれは塀や破風板・帯板になります。

一番はがれるのが「塀」です。

塀は地面からそのまま水分を吸い上げることがあります。

この水分が塀の中から蒸発しようとして表面に集まり塗膜で遮られてたまり、ふくれてしまうのです。

水分を止められないので、塗装してもまたはがれてしまう厄介な場所です。

破風板は屋根にあるので目立ちませんが、帯板は1階と2階を分けるアクセントになっていることが多く、気になる方も多いところです。

 

塗装をすると新品のようにきれいになってはがれが目立たなくなると思われることがあります。

残念ながら、このはがれの数ミリ分だけパテや塗料で埋めるような補修は塗装職人にはできません。

段差をなくして同じ模様を目指す場合は、モルタル外壁なら左官屋さんが全体的に仕上材を塗り直す、サイディングならボード交換、傷の補修などを行う「リペア屋さん」の出番となり、それなりに金額がかかってしまいます。(渡辺)

 

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投稿者プロフィール

高橋 良一
花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。