壁の補修 その2

屋根・外壁塗装といっても「なんとなくきれいにしたい」と「建物の状況によって最適の塗料できれいにしたい」とでは塗り替え当初はどちらもきれいでもその後が大きく変わってきます。

塗料を選ぶ際の予備知識として、知っておくと参考になる話をご紹介いたします。

壁のよくあるトラブル『ひび割れ』

外壁を塗装する際に、補修が必要となってくるトラブルにはひび割れやはがれ、サビ等、いくつかあります。

今回は、建物で一番不安に思う方の多い「ひび割れ」をご紹介します。

モルタルのひび

モルタルのひび割れは、近づいて見てわかる程度のものから、壁の中が見えそうなものまで、様々なものがあります。

ひびが起こる原因は様々ですが、地盤の揺れ(地震や車の通行等)や構造上弱い場所・圧力の掛かる場所(窓の角、境目、壁内部のつなぎ目、支える部分が少ない場所)にひび割れができやすいようです。

塗装工事でひび割れを埋めることはできるのですが、根本的な原因は取り除けないので将来的にまたひび割れができてしまう可能性が高いです。

 

何年かすると・・・

補修後に何年か経つと補修に使う充填剤の種類によって、塗料と反応して変色する「ブリード現象」が起こることがあります。

花まるはこの現象が起こりにくい「ノンブリード」の充填剤を使います。

特に新築時の補修は、持ち主が補修したことを知らないので、壁に模様が浮き出てきたと驚かれることがあります。

 

補修方法

近づくと見える程度の小さなひびは、下塗りから中塗り・上塗りと塗り重ねることで、塗料でひびが埋まります。

この場合は特に補修は必要ありません。

 

塗装で埋まらないひびは、補修材をひびに埋め込みます。

穴が深すぎて壁の内部までどんどん充填剤が入りそうな場合、まず奥をふさいでから充填します。

充填した後は表面が凸凹と盛り上がります。

この表面をならすことで凹凸がなくなり、シール跡が目立ちにくくなります。

 

ただし、ひびの隙間に入れる補修材は劣化して縮んでいくので、充填剤が少ないほど補修効果も低下していきます。

この低下を阻止しようという補修方法が、表面を平らにせずに盛り盛りと充填剤を付けるというもの。

内部の補修材が縮んでも、盛りあげた部分の補修材がその隙間へと入るので、補修効果が長持ちします。

とはいえ、この補修は「みみずばれ」と呼ばれるほど目立ってしまい残念な仕上がりになります。

 

塗装工事前は「ひび割れ対策をしっかりしたい」と盛り上げ補修を選んだはずでも、「思ったよりも目立っているので何とかしたい」と後悔される方がいらっしゃいます。

その場合は、盛り上がった部分を削り取って多少目立たないようにすることもありますが、残念ながら「みみずばれ」をなかったことにはできません。

工事前にどれだけ目立つのか理解していただく難しさを感じます。(渡辺)

 

投稿者プロフィール

高橋 良一
花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。

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