クリーンマイルドウレタンのカタログ解説

クリーンマイルドウレタンのカタログ解説

外壁塗装の塗料選びでエスケー化研のクリーンマイルドウレタンを検討されている方は多いと思います。
ただ、エスケー化研のホームページクリーンマイルドウレタンのカタログ見ても細かいところまでは分からないかもしれません。

塗料メーカーのカタログは、半分はお施主様である皆様のために作って有りますが、もう半分は施工業者や職人に向けて作ってありますので分からい部分が多くても仕方がないのです。

そこでここでは、4シリーズある中から一般に使われている「クリーンマイルドウレタン」を中心にどんな特徴や性能があるのかをメーカーカタログの中から分かりやすくまとめてみます。カタログに何が書いてあるのかは分かるようになると思いますので参考になさってみて下さい。

1. クリーンマイルドウレタンとは

クリーンマイルドウレタンはエスケー化研独自のセラミック複合技術により耐候形1種相当(※)の性能を実現した「超低汚染超高耐久弱溶剤樹脂塗料」です。

弱溶剤タイプのため臭気も少なく、強溶剤のように下地を選ばず幅広い下地適応力があります。
またプロユースならではのニ液タイプの塗料なので、主剤と硬化剤を混合して塗る事により1液型シリコン塗料とは歴然とした性能差があります。

(※)耐候形については6909の耐候性B法に基づきエスケー化研にて実施した試験結果によるもので、耐候形の区分によるJISの適用申請は行っていません。
また、JIS A 6909複層仕上塗材の上塗りとして用いる場合は、各製品で認証条件が異なります。

 

2. クリーンマイルドウレタンシリーズのラインナップ

クリーンマイルドウレタンは2000年以前にに硬質タイプと弾性タイプが発売されました。

その後2013年に新たにJIS K 5658、及びJIS K 5659のJIS認証を取得したCR/STシリーズが加わります。

現在は下記の全4シリーズのラインナップとなっています。

※CR・STシリーズは、主に公共工事用にJIS規格を所得するためのもので、一般的には使われません。
住宅の塗装用には【クリーンマイルドウレタン】・【弾性クリーンマイルドウレタン】が使われています。

クリーンマイルドウレタン 一般硬質タイプ
弾性クリーンマイルドウレタン 弾性タイプ
クリーンマイルドウレタンCR 建築用耐候性上塗り塗料(JIS K5658認証取得)
公共建築工事標準仕様書
公共建築改修工事標準仕様書DP仕様対応
クリーンマイルドウレタンST 鋼構造物用耐候性塗料(JIS K5659認証取得)
公共建築工事標準仕様書
公共建築改修工事標準仕様書DP仕様対応

 

3. クリーンマイルドウレタンの特徴

  • 超低汚染性
    セラミック複合の特殊技術で、従来にない超低汚染を実現しています。
  • 超耐久性
    耐候形1種相当を実現する高性能を示します。(耐候形1種JISA6909の耐候性B法に基づきエスケー化研にて実施した試験結果による)
  • 防かび・防藻性
    特殊設計により、微生物汚染を防ぎます。
  • 透湿性
    透湿性塗膜は内部結露の防止に役立ちます。
  • 幅広い下地適用性
    弱溶剤で構成されているため、旧塗膜の種類を問わず、優れた密着性を示します。
  • 環境に優しい
    溶剤形(強溶剤)塗料に比べて臭気が少なく、作業環境の改善に役立ちます。

 

4. クリーンマイルドウレタンの概要

  • 一般名称
    超低汚染型NAD特殊ポリウレタン樹脂塗料
  • 規格
    JIS K 5658 築用耐候性上塗り塗料 3級 ポリウレタン樹脂(クリーンマイルドウレタンCR)
    JIS K 5659 鋼構造物用耐候性塗料上塗り塗料3級 (クリーンマイルドウレタンST) ※艶有りのみ
    中塗り塗料 (クリーンマイルド中塗材ST)
  • (クリーンマイルドウレタンST)
  • 防火材認定
    無し
  • ホルムアルデヒド放散等級
    F☆☆☆☆
  • 主要構成成分
    アクリルシリコン樹脂
  • 荷姿
    主  剤:13.5kg石油缶、3.6kg缶
    硬化剤:1.5kg缶、0.4kg缶
  • 標準塗坪
    42~68m2/15kgセット
    11~18m2/4kgセット
  • ※ 標準塗坪は、一般的なものであり、下地の状態や環境などによる所要量の増減に応じて変わることがあります。
  • 設計価格
    1,800円/m2 (複層塗材の上塗りに用いる場合)
    ※ 設計価格は、300m2以上を基準とする材工共の価格であり、下地調整費は含んでおりません。また、地域により多少異なります。
  • 艶の種類
    艶有り、7分艶、5分艶、3分艶 ※クリーンマイルドウレタンに艶消し仕様はありません
  • 希釈
    塗料用シンナーA
  • 期待耐用年数
    10~12年
    ※ 期待耐用年数は、次の塗り替え時期の目安です。地域、立地条件、方角等により異なりますので、参考値としてお考え下さい。

 

5. クリーンマイルドウレタンの用途

  • 一般内外壁
  • 建築構造物の乾式パネル
  • 各種金属部材など

 

6. クリーンマイルドウレタンの適用下地

  • コンクリート
  • セメント
  • モルタル
  • ALCパネル
  • スレート板
  • 押出成形セメント板
  • サイディングボード
  • 各種旧塗膜(活膜)
  • 鉄部、亜鉛めっき鋼、アルミニウム、ステンレスなどの金属

※)劣化状況に応じて適正な表面処理が必要です。

7. クリーンマイルドウレタンの性能

促進耐候性試験結果(キセノンランプ)

JIS(日本工業規格)では、A 6909複層塗材の耐候形品質を次の3段階に分類しています。

  • 耐候形 1種:上記試験で2500時間経過後、著しい塗耐候形 1種 膜異常がなく光沢保持率80%以上を維持するもの。
  • 耐候形 2種:上記試験で1200時間経過後、著しい塗膜異常がなく光沢保持率80%以上を維持するもの。
  • 耐候形 3種上記試験で 600時間経過後、著しい塗膜異常がなく光沢保持率80%以上を維持するもの。

耐候形について

●耐候形については、JIS A 6909の耐候性B法に基づき、当社にて実施した試験結果によるものであり、耐候形の区分によるJISの適用申請は行っておりません。またJIS A 6909複層仕上塗材の上塗りとして用いる場合は、各製品で認証条件が異なります。

測定方法

●キセノンランプでの促進耐候性試験により塗膜の光沢保持率の変化を測定しました。塗膜は劣化が進むと光沢を失います。そのため、光沢保持率の高い塗料は耐久性が高いと言えます

測定結果の評価

●2500時間で光沢保持率80%以上の数値は、JIS A 6909 複層塗材の耐候形1種に相当します。この性能によって建物の美観を長期間保つとともに、厳しい環境条件から建築物を守ることが出来ます。

セラミック複合技術

クリーンマイルドウレタンはエスケー化研の特許セラミック複合技術が使われています。
これにより一般のセラミック塗料とは違う塗膜層を形成します。
一般的には下図左のセラミック成分が有機成分が複合している状態で塗膜が完成しますが、セラミック複合技術を使うと有機成分とセラミック成分が二層化して塗膜を完成させます。
このセラミック層の効果により以下の低帯電性と低汚染性と、超耐久性能が発揮されます。

超低汚染性

クリーンマイルドウレタンは、上記セラミック複合技術により3つの超低汚染性を発揮します。

  1. 汚れが付着しにくい低帯電性 塗膜表面の静電気を低減させることにより、汚染物質の付着を抑制します。
  2. 汚れが定着しにくい高い架橋密度 塗膜の架橋密度が高いことから塗膜への汚染物質の定着を抑制します。
  3. 汚れが除去されやすい親水性 水とのなじみ(親水性)が向上し、汚染物質の洗浄効果が現れ、汚れが落ちます。

雨筋汚染試験結果

クリーンマイルドウレタンの雨筋汚染試験の結果です。6か月暴露後の表面状態は汎用塗料と比較すると、低汚染性に優れている結果を示しています。

性能試験結果表

クリーンマイルドウレタン(艶有り)のJIS A 6909 建築用仕上塗材複層塗材E耐候形1種による物性結果(主材:レナラック)は以下の通りです。

試験項目 試験結果 規定
低温安定性 合格 塊がなく、組成物の分離・凝集がないこと。
初期乾燥による
ひび割れ抵抗性
合格 ひび割れがないこと。
付着強さ(標準状態)
N/mm2
0.9 0.7以上
付着強さ(浸水後)
N/mm2
0.8 0.5以上
温冷繰返し 合格 試験体の表面に、ひび割れ、はがれ及び膨れがな
く、かつ、著しい変色及び光沢低下がないこと。
透水性B法 ml 合格 0.5以下
耐衝撃性 97 ひび割れ、はがれ及び著しい変形がないこと。
耐候性A法 82 ひび割れ及びはがれがなく、変色の程度がグレー
スケール3号以上であること。
耐候性B法 合格 照射時間2500時間で、塗膜にひび割れ、はがれ
及び膨れがなく、光沢保持率は80%以上で、変色
の程度がグレースケール3号以上であり、白亜化
の等級が1以下であること。

 

8. クリーンマイルドウレタンの塗り替え工事の仕様

8-1.  新規下地

新規下地の調整は、下記の3種類のそれぞれで適した方法で行います。

8-1-A. 新規下地の共通素地調整(内・外壁)

・下地はよく乾燥させ、含水率10%以下・pH10 以下とする。
・ 付着物は完全に除去し、傷・不陸・目違いなどは補修する。

8-1-B. 新規下地の共通素地調整(鉄部)

・被塗装表面のミルスケール、ほこり、油脂分、水分などを除去し、清浄する。
・ さびや粉化物はサンドペーパーやディスクサンダーなどで十分に除去する。

8-1-C. 改装下地の共通素地調整(外壁の改装)

・旧塗膜に脆弱層がある場合はサンダー及び皮スキ、ケレン棒などを用いて除去し、ミラクファンドKC-1000 で段差修正後、パターンの復元を行う。
・セメント系の下地調整塗材(ミラクファンドKC-1000、ミラクファンドKC-2000、ミラクファンドKC-3000など)を用いる場合は、下地調整後、マイルドシーラーEPO などの下塗材を塗付する。
・ 高圧水洗(5~15MPa=50~150kgf/cm2)にて旧塗膜に付着している塵、ほこり、汚れなどを除去する。

8-2. 外壁改装の下塗りの仕様

外壁改装の下塗りの仕様は、以下の改修方法の中から選択します。

<SKメンテサーフシステム C-Ⅱ工法(薄付け仕上げ:下地のパターンを生かす)>

材料名 調合
(重量比)
容量
(Kg)
1m2分の
塗布量
(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積
(m2)
備考
(施工方法)
水性ソフトサーフSG 100 16kg 0.3~1.0 1回

2回
16~53 ●W-2
ウールローラー
●刷毛
●エアレス
●リシンガン
清水 5~8

<SKメンテサーフシステム C-Ⅰ工法(厚付け仕上げ:下地のパターンを変える)>

材料名 調合
(重量比)
容量
(Kg)
1m2分の
塗布量
(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積

(m2)
備考
(施工方法)
水性ソフトサーフSG 100 16kg 0.8~1.5 1回

2回
10~20 ●M-9
マスチックローラー
清水 2~5

<SKメンテサーフシステム HE-Ⅲ工法(高防水仕上げ)>

材料名 調合
(重量比)
容量
(Kg)
1m2分の
塗布量
(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積(m2)
備 考
(施工方法)
水性弾性サーフエポ 100 16kg 2.2~2.6 2回 6~7 ●M-9
マスチックローラー
清水 3~5

8-3. クリーンマイルドウレタンを塗る時の仕様【中塗り・上塗り一般仕様(硬質仕上げ)】

材料名 艶調合
(重量比)
1m2分の
塗布量
(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積
(m2)
混合後の
使用可能
時間
備考
(施工方法)
クリーンマイルドウレタン
(主剤)
100 0.25~
0.35
中塗り
1回

上塗り
1回
42~68 5時間 ●W-2
ウールローラー
●刷毛
●エアレス
●リシンガン
クリーンマイルドウレタン
(硬化剤)
11.1
塗料用シンナーA 0~20

8-4. クリーンマイルドウレタンを塗る時の仕様【中塗り・上塗り高防水仕様(弾性仕上げ)】

材料名 艶調合
(重量比)
1m2分の
塗布量
(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積
(m2)
混合後の
使用可能
時間
備考
(施工方法)
クリーンマイルドウレタン
(主剤)
100 0.25~
0.35
中塗り
1回

上塗り
1回
42~68 5時間 ●W-2
ウールローラー
●刷毛
●エアレス
●リシンガン
クリーンマイルドウレタン
(硬化剤)
18.5
塗料用シンナーA 0~20

8-5. 新築・部分補修時のパターン付けで使う材料と仕様

新築や部分改修を行った時には、外壁にパターンを付ける所から始めます。
パターン付けは主に吹き付け工事で模様を付けます。
上記の下地調整と適宜下塗りを行った後で下記の材料を使い吹き付けを行います。

パターンは材料の希釈率や吹き付けガンの仕様により、様々な風合いをつくる事が出来ます。

商品名 溶剤 容量
(Kg)
1m2分の
塗布量

(kg/m2)
塗回数 1缶分の
塗装面積

(m2)
レナラック主材 清水 20kg 0.15~0.2 1回 11~15m2
レナフレンド主材 清水 20kg 0.2~0.4 1回 7~9m2
レナフレンド
ローラー用主材
20kg 0.15~0.2 1回 8~10m2

 

9. クリーンマイルドウレタンの施工上の注意点

9-1. 下地調整について

・下地の状態によりシーラーや表面の目荒しが必要な場合があります。
・ALC面、多孔質下地、粗面、その他下地に問題がある場合には、カケンフィラー(粉体20kg袋、混和液10kg石油缶)、ミラクファンドKC-1000(粉体20kg袋、混和液5kgポリ容器)などにて下地調整を行う。
・改装工事には、状況に応じてミラクファンド各種などを使用して調整する。

9-2. 下塗り材の選定

●下記下地への施工については、適宜適切な下塗り材の選定を行う。

  • 吸い込みが大きい下地
  • 部分的に下地調整を行った面が他の面と比べ著しい吸い込み差を生じる下地
  • 改装下地

●下塗りには状況に応じて下記塗料を使う。

  • 水性ミラクシーラーエコクリヤー(15kg石油缶)
  • 水性ミラクシーラーエコホワイト(15kg石油缶)
  • ミラクシーラーES(15kg石油缶)
  • 一液マイルドシーラーES(14kg石油缶)

●押出成形セメント板、GRC板、PC部材(軽量PCは除く)などには状況に応じて下記下塗材を使う。

  • マイルドシーラーEPO(14kgセット)
  • エスケーハイブリッドシーラーEPO(15kgセット)
  • ミラクシーラーEPO(15kgセット)
    • 押出成形セメント板、GRC板、PC部材は、0.10~0.13kg/㎡を1回塗り
    • コンクリート、セメントモルタル、フレキシブルボードは、0.15~0.20kg/㎡を1~2回塗り

●高弾性の主材(レナエクセレント等)を使用する場合は状況に応じて下記下塗材を使う。

    • マイルドシーラーEPOまたはミラクシーラーEPO塗付後、SK水性弾性シーラー(15㎏石油缶)
    • マイルドシーラーEPOまたはミラクシーラーEPO塗付後、水性ミラクシーラーエコ(15㎏石油缶)

※軽量PC部材への施工は避けること。

●この他下塗りには、状況に応じて下記下塗材が使用可能です。

  • i水性ミラクシーラーエコ(15kg石油缶)
  • 白色タイプのSK水性弾性シーラーホワイト(15kg石油缶)
  • 溶剤タイプのEXシーラー(15kg石油缶)

9-3. 希釈について

  • 塗料用シンナーA(16L石油缶)での希釈率は、主剤「100」に対してスプレー塗り時で「5~10」、刷毛・ローラー塗り時で「0~10」となります。
  • SKマイルドボーセイを使用した塗装器具は、ラッカーシンナーなどで洗浄する。
  • 鉄部の下塗材として、一液タイプのマイルドサビガード(16kg石油缶)、エポサビマイルド(16kg石油缶)も使用可能
    ※この際、スプレーダストや製品の付着した布、紙、ローラー等が積み重なると、自然発火する恐れがあるため、廃棄するまで水に漬けるなどして安全に保管してください。
  • 灯油など、他の材料の使用は絶対に避けてください。
  • あらかじめ粒度の粗いさび止め塗料が塗付されており、当社下塗材を使用しない場合は、光沢が落ちることがあります。その場合、シンナーの希釈率を少なくして塗付してください。
  • 材料の希釈には必ず塗料用シンナーAを使用する。
  • 材料を希釈し過ぎると、隠ぺい力不足・たれ・透けなどの仕上り不良、色別れ、l光沢不良等の原因となるので、シンナー希釈率及び所要量を厳守する。
  • 主剤と硬化剤を混合し、よく撹拌した後で希釈を行う。
  • 上塗材の希釈率は、試験塗りなどにより決定し、それ以降は同一の希釈率にて使用してください。なお、希釈率は色相及び施工時の気温により変化することがありますのでご了承ください。

9-4. その他・注意事項

  • 複層塗材RE仕上げの場合は、主材塗りにレナキャスト主材(20.6kgセット)を使用する。
  • 複層塗材E仕上げ、防水形複層塗材E仕上げ、SKメンテサーフシステムにおいて、軽量モルタル、ALCパネル、高断熱型窯業形サイディング及び発泡ウレタンなどを用いた高断熱型外壁に塗装する場合は、蓄熱されたり、水の影響や下地の状態、塗装時の環境など、いくつかの条件が重なることで、パネルの変形や塗膜の膨れ、はがれなどを生じることがある。
  • 材料は、開缶後十分に撹拌してから、必ず計量器を利用して計り、目分量や感覚で混ぜない。
  • 異なった比率で調合すると硬化不良の原因となるので、主剤と硬化剤の混合比率を厳守して調合する。
  • 所要量は被塗物の形状、素地の状態、塗装方法、気象条件、希釈率等の各種条件により増減するので、適切な所要量で塗装する。
  • 塗り重ね時間は環境(温度、湿度、換気、風通しやすさ)や膜厚によって変わるので、適切な間隔をあける。
  • シーリング打設部の埋める間隙が広いなど、大きな動きが予想されるシーリング打設部への塗装は、塗膜がひび割れる可能性がありますので、なるべく避ける。
  • 陶磁器タイル洗浄用の酸が塗装面に付着すると、変色や溶解などの異常を生じることがあるので、これを防止するために、あらかじめ塗装面の養生を行う。
  • 上塗りにイエロー、レッド、ブルー、グリーン系など、彩度の高い色目を塗装する場合は、隠ぺい性を高めるため、隠ぺい性の良い共色であらかじめ塗装を行う。
  • ゴムやプラスチックなど可塑剤を含む部位に直接触れると軟化や剥離を生じることがあるので、そのような場所への塗装は避ける。
  • シーリング材の上へ施工する場合、シーリング材の種類、材齢により塗膜が密着しないことや汚染することがある。
  • 強風時、または降雨・降雪の恐れがある場合、及び気温5℃以下、湿度85%以上での施工は、原則的に避ける。
  • 施工が要求される場合は、採暖及び採暖のための養生により 雰囲気温度、被塗面温度を5℃以上にする。
  • 冬期においては、施工条件が特に厳しくなる場合があるため、事前に関係者と十分な打ち合わせを行うこと。
  • 気温5℃以下での施工は、完全に硬化するまで時間を要するため、それまでに擦ると色落ちすることがあるので注意する。
  • 塗膜の膨れ、剥離、白化、しみの発生につながる場合があるので、著しく結露が生じるような場所での使用は避ける。
  • 既存塗膜の剥離箇所は、既存のパターンに合うように既存塗膜の塗装仕様でパターン合わせを行うのが望ましい。
  • ベンチやジャングルジムなどの遊具、テーブル、カウンター、棚、床など、物が常に置かれる箇所への塗装は避ける。
  • アルコールや油脂分(人の手など)が付着すると塗膜が軟化し、色移りすることがある。
  • 濃色や原色に近い色彩の場合、塗膜を強く擦ると色落ちすることがあるので、衣類などが触れる可能性のある部位への塗装は避ける。
  • 異なる色相で塗り重ねる場合、2回目の上塗りが1回目の上塗りを溶かし、ラインや帯がにじむ場合があるのでご注意する。
  • 補修塗りの際、仕上がり肌の違いにより、若干の色相差を生じる場合があるので部分的に仕上がり性を確認した上で希釈量等を決定すること。
  • 刷毛で補修塗りを行う際には、既存下地との仕上がり肌の違いによる若干の色相差を生じることがある。
  • 整品(艶有り以外の7分艶、5分艶、3分艶)は、被塗物の形状、膜厚や色目、塗回数、希釈率の差などにより、実際のつやと若干異なって見える場合があり、特に、刷毛・ローラー塗装時に塗継ぎ箇所などで艶ムラを生じやすい傾向があるので、試し塗りの上本施工に入ること。
  • 旧塗膜が高弾性の場合、水性ソフトサーフSGは適用できないことがある。
  • 改装工事に溶剤形の材料をご使用の場合は、溶剤などの影響により、旧塗膜を侵し、膨れ、ちぢみなどの異常が発生することがあるので。試し塗りにより確認の上で本施工に入ること。
  • 防藻、防かび性は繁殖の抑制の効果を示すもので、すでにかびや藻が付着している場合は、これらを除去するなどの適切な下地処理をしてから塗装をすること。
  • かび、藻が付着している場合は、「SKKカビ除去剤#5(塩素系)」にて拭き取ることが出来る。
  • 最終養生の時間内に、降雨、結露などがあれば、塗膜の膨れ、はく離、白化、しみの発生につながる場合がありますので、塗装を避けるか強制換気などで表面の水分を除去を行う。

 

10. まとめ

いかがでしたか?

今回はクリーンマイルドウレタンのカタログデータを中心にクリーンマイルドウレタンとはどんな塗料なのか?を以下の10項目に分けてまとめてみました

  1. クリーンマイルドウレタンとは?
  2. クリーンマイルドウレタンシリーズのラインナップ
  3. クリーンマイルドウレタンの特徴
  4. クリーンマイルドウレタンの概要
  5. クリーンマイルドウレタンの用途
  6. クリーンマイルドウレタンの適用下地
  7. クリーンマイルドウレタンの性能
  8. クリーンマイルドウレタンの塗り替え工事の仕様
  9. クリーンマイルドウレタンの施工上の注意点
  10. まとめ

塗料のカタログも、見かた読み方が分かればとても多くの情報が記載されているのが分かって頂けたのではないでしょうか。

ここでは、メーカーのカタログに記載してある情報を載せてありますが、花まるリフォームからの視点や評価は、クリーンマイルドシリーズの紹介もご覧ください。

クリーンマイルドシリーズ

 



 

投稿者プロフィール

高橋 良一
花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。

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