外壁塗装の時期の見極めで後悔しない5つのポイント
外壁塗装は大切な我が家を長持ちさせるために必要な大切なメンテナンスですから、費用の面でも失敗や後悔の無いように計画を進めたいものです。
外壁塗装に限らず、誰もが経験したことがある「買い物の失敗」と言えば【衝動買い】ではないでしょうか?
一瞬、「これ、イイ!」と思って買ったものが後で考えると大失敗だった・・・他の店で買った方が良かった・・・他の商品と比べたら粗悪だった・・・他のお店のサービスに比べて割高だった・・・そんな経験は私にも何度もあります(苦笑)。
だいたいその原因は、良く調べないで買ってしまうから、です。
確かに、失敗しても良いから試しに買ってみよう!という場合もありますが、外壁塗装でそのように思う方は少ないですね(笑)
試着や試食・試乗、ゲームの体験版など、世の中には少し試して確認出来るものもあります。
しかし外壁塗装は素人の方には「良し悪し」の判定が確認しにくいところに不安を感じさせる要因があります。
もしも不安なまま工事が進んでしまえば・・・
- 思っていたのと違う気がする
- 手抜きをされているかもしれない
- 他の業者の方が良かったのではないか・・・?
そんな疑念にとらわれてしまいますね。
そこで、今回は皆さんが抱えている「外壁塗装の代表的な不安の原因」の中から、「時期の見極め」について考えてみました。
誰もが感じる不安とその解消法を知っておく事で、気持ちが楽になると思います。
1・ いつ外壁塗装をしたら良いのか分からない
外壁塗装のお見積りの時にほとんどの方がおっしゃるのは、「いつしたら良いのか、いつまでにしなければいけないのか、が分からない」ので今になってしまった(遅くなってしまった)というもの。
現状で問題が無い場合には、出来れば少しでも先延ばしにしたいところです。
でも・・・家が傷んでから処置をするのでは遅すぎるし、傷んでしまった部分を直す工事には費用が掛ります。
外壁塗装の塗装の時期の目安は、一般的で健康な戸建住宅では10年~14年が理想です。
大きなヒビや雨漏りなどがある場合はもちろんそれより前に行わなければなりません。
また、15年を過ぎると傷んでくる場所に補修では無く大工工事等の修理が必要になるケースが多くなってきます。
※外壁塗装の目安になるサインとチェック項目はこちら→【外壁塗替え時期のサイン10項目を全解説!】
2・ 何もしない時のデメリットが分からない
特に雨漏りもしていないし、外壁塗装をしなくても困らない・・・
そんな場合には、外壁塗装をしなければならない理由が特に見つかりませんね。
「雨漏りさえしなければ問題ない」という場合で、「別にこの家を長持ちさせなくても、問題が起きたら建て直す」という場合なら雨漏りしたら建て直せばよいので「使い捨て住宅」としてメンテナンスは必要無いと思います。
そのような方もいらっしゃるかもしれませんが、レアなケースでしょう。
デメリットが見つからなければ、遠い未来の不都合は後回しにしたくなるのは人情というもの。
分かってはいるんだけど・・・と言うのは誰もが思うことですね。
※外壁塗装の時期が遅れてしまった時のポイントはこちら
→【モルタル外壁に入るヒビ割れの中で注意したい3つの場所】
→【サイディングのコーキング目地が切れる3つのパターンとは?】
3・ 早過ぎて損ではないか?
確かに、早すぎたら損ですね。
ただ、「早過ぎら損かも?」と言う意味は、引き延ばせなかったと言うことだと思います。
つまりギリギリまで引き延ばしておきたい場合に、それより前に工事をしてしまうと損だという理屈から来ているのでしょう。
しかしギリギリまで伸ばそうと思っても、ちょうどギリギリを見定めることこそ難しく
ギリギリを過ぎてしまうリスクを負わなければなりません。
そしてまだ大丈夫という素人判断では、残念ですがそろそろかな?と思った時には「時既に遅し・・・」と言うパターンが多いものです。
つまりギリギリまで伸ばそうとすればするほど、ギリギリを過ぎてしまうことになります。
ギリギリまで伸ばす方が得か・・・
ギリギリを狙わず、悪くならないうち・妥当な時期にメンテナンスをするのが得か・・・
皆さんはどう思いますか?
※外壁塗装の目的のポイントはこちら→【外壁塗装の目的は「ペンキを塗ることだけでは足りない」って本当!?】
4・ いつまで住むか分からないから
また、よく皆さんがよくおっしゃるのは「この家にいつまで住むか分からないしね・・・」という部分です。
お子さんが独立してご夫婦二人暮らしになったら4人家族用のこの家では広過ぎるかもしれない・・・と皆さん思われるようです。
確かに自分自身でもそう考えるかもしれないとは思いつつ、実際に私が関わらせて頂いたお客様の多くは皆さん引っ越しや建て替えをせずに10年後にも外壁塗装のご依頼を頂いています。
またそんな中で昔お客様から聞いた話での印象的だったのは、「孫が泊まりに来た時に、部屋が無いと困る」と言うお話でした。そして、「孫と息子・娘夫婦が泊まる時に空き部屋が無いと遊びに来てくれない」ともおっしゃっていました。
そんな発想は無かったので、なるほどなぁ・・・と思って聞いていたのですが、我が息子たちが孫を連れて泊まりに来てきてくれる日がいつか来るのかな?と最近ではそっちが不安です(笑)
5・ 住まなくなった「売買の時」にこそ、外壁塗装は必要!
また、もしも「住み替え」となってしまった時のことを考えておくとすると、なおさら家のお手入れは大切になってきます。
なぜなら、売却時の価値が全然違ってくるからです。
きちんとメンテナンスしてある家と、適切な時期にメンテナンスをして来なかった家では、見栄えも違いますし家の保存状態も変わります。
今の住宅は以前とは建材などの違いで寿命が長くなっていますので、住み替え時に建て替えでは無くリフォームをして次の方が住むという「リノベーション」が流行りつつあります。(→ 一般社団法人リノベーション住宅推進協議会)
その時に外観がひどく傷んでいたのでは「家の価値がゼロで土地の価格でしか売買出来ない」という事になりかねませんし、家があると売れないので解体費を払って更地にしないといけなくなると100万円~200万円程度必要になってしまいます。(私が2回中古住宅を買った時の経験からも、綺麗な家は買いやすいし、何より売れ易いのは間違いありません)
国の政策でも、国土交通省が【既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた取組み】として『少子高齢化が進行して住宅ストック数が世帯数を上回り、空き家の増加も生ずる中、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会に移行することが重要であり、政府としても、既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進めていきます。』という政策を打ち出しています。
6・車検と比較した外壁塗装のメンテナンス
さてここで、少々視点を変えて「高額な物のメンテナンス」と言う意味で、車の車検について考えてみました。
下記が家と車のメンテナンスコストの比較表です
本体の費用 | メンテナンス | 点検費用 | 年間コスト | その他 | |
車 | 150万円~ 500万円以上 |
初回の場合 3年に1回 (以降2年毎) |
5万円~ 10万円 |
1.1%~0.66%t程度 ※初回のみ、 以降は1.66%~1%程度 |
・エンジンオイル ・バッテリーなど 交換費用別途 |
家 | 1000万円~ 3000万円程度 |
10年に1回 | 100万円~ 200万円 |
1%~0.66%程度 | 補修工事費別途 |
このように車も家もメンテナンスコストが1年間で本体価格の1%程度は必要になります。
(車検の場合は、さらに重量税や自賠責保険料などの法定費用が毎回掛り、2回目以降では割り高になってしまいます。)
さらに車の場合で必要な交換パーツではタイヤやワイパーブレードなど、ゴム的部分で劣化交換が必要なぶひんがあり、家で言うとサイディングのコーキング目地や天窓のガラス廻りのシーリングの劣化交換に似ています。
7・まとめ
いかがでしたでしょうか?
このようなことは、外壁塗装や大きな買い物をする時には誰もが頭をよぎる不安や悩みなのだと思います。
大きな金額ですし、分からない事も多い買い物です。
個人的にはセオリー通り、10年から12年の間に外壁塗装をするのが1番だと思います。
時期のことが少しスッキリしたら、次は「見積りを取る業者選び」についての悩みかもしれません。
投稿者プロフィール
- 花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。