破風板とは?
破風板とは?
破風板とは「ハフイタ」と読みます。
破風板は「切妻屋根:キリズマヤネ」の縁に付いている板の部分の事を指します。
写真の屋根のように端が「への字」になっている屋根を「切妻屋根」と呼び、その「への字」を形作っている板の事を「破風板」と言います。
破風板と鼻隠し
破風板は「への字」の部分ですが、その先から地面と水平に伸びている部分は「鼻隠し」と言います。
ただし、塗装工事の場合は見積り項目では「破風板」と「鼻隠し」は区別せず「破風板」として呼ぶ事が多いです。
破風板と鼻隠しは同一素材・同一色の場合がほとんどなので、塗装する場合には区別する意味があまり無いからだと思います。
ですから、見積り項目に「鼻隠し塗装」が無くても、「破風板塗装」に含まれていると思って頂いて大丈夫です。
破風板がある意味の個人的考察
「破風板」というのは風を破ると書き、一般的に「風を打ち負かす」とか「風に対する抵抗力を付けて屋根内部に吹き込む風を防止する」という意味があるとされていますが、昭和の住宅建築の歴史を振り返ると少々違うと思われる部分があります。
簡単に言うと、下記軒裏3点セットが流行し、現在に至るのではないかと思います。
- 雨どいを付ける場所としての「鼻隠し」
- 切妻屋根の母屋の先端を覆うための「破風板」
- 軒裏の垂木が見えてしまうのをベニヤ板で塞ぐ「軒裏」
いずれも和風建築の風合いを消し、洋風に見せる工夫なのかな?と思います。
また、建築コスト削減にも一役買っている気もします。
(一枚板で囲ってしまった方が細かいものまで見えてしまうより手間がかからない為)
破風板の素材
材木の破風板
木の破風板の定期的な塗装の期間は、出来れば5年ごとがベストです。
前回の塗替えから8年経過した木の破風板
5年を過ぎると塗装のハガレが激しくなるが、下から見ても分かり辛い場合も多いもの。
木の破風板塗装工事後
今回は木の伸縮への対策として、弾性塗料を使用してみました。
塗料が追随してくれれば前回よりも長くハガレない予定です。
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ケイカル板の破風板
平成になった頃から建てられた家の破風板には、材木が使われなくなってきました。
材木が無くなってきて価格が高騰した為と、それに代わりセメント系の圧縮材が出始めたからです。
「セメント系圧縮材」の中で破風板に使われている主なものは「ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)」といいます。
特徴は、軽い・安価・加工しやすい・腐らない・反りにくい…などと良い事ずくめに思えますが、実際は水に浸されるとボロボロになってしまう面もあります。
つまり、木と同様塗装によるメンテナンスが必須になる訳です。
ただし、きちんと塗れば木のように5年でハガレてしまう事は有りません。
1度塗ったら10年程度は頑張れるようにしたいものですが、下記のように手抜きや失敗があると「パテの部分」がハガレてしまいます。
まとめ
家の中で一番劣化しやすいパーツと言えば、当然屋根です。
ですから、屋根はそれ相応の劣化しないための処理や素材で作られていて、そのおかげで屋根は耐候性が長く保たれています。
しかし、破風板は違います。
まだまだ木の破風板も多いですし、ケイカル板も塗装が劣化してしまい雨水が浸み込むようになって来ると、交換するしかないようになってしまいます。
丈夫な屋根とは違い、破風板は劣化しやすい部という事になります。
破風板の劣化と補修方法
破風板の劣化と対処方法については下記の記事を参考にしてみて下さい。
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投稿者プロフィール
- 花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。
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