あなたのお家は大丈夫?外壁塗装の時期が分かる劣化症状8つの具体例を解説!
こんにちは!花まるリフォームの高橋です。
今回は「外壁塗装をするタイミングを知る劣化の兆候」のお話です。
外壁塗装をするタイミングとは:一般的に「10年に1回」が正解です。
ただし、「出来れば先延ばしにしたいな…」と言うお気持ちも分かります。
ただ、少々先延ばしにした時に、外壁や家のパーツの劣化が進行してしまっていて…もう少し早くやっておけば良かったのに…という残念な場合もあります。
ですから、そのような「劣化の行き過ぎ」にならなように、簡単に目で見て分かる「劣化のサイン」をお知らせ出来ればと思います。
是非参考にしてみて下さい。
- 築10年が過ぎていて「まだ外壁塗装はしなくて良いかな…でもいつしたら良いのな?」と劣化のポイントを見つけたい方
- 築12年以上で「そろそろ外壁塗装をしなくちゃいけないかな?」と劣化の状況を確認したい方
- 築14年以上で「ちょっと外壁塗装の時期が過ぎちゃったけど、今の劣化の状況は大丈夫かな?」と心配になっている方
外壁のチェックポイント
今回お伝えする劣化のサインは以下の8つです
- モルタル外壁のヒビ割れ
- サイディング外壁のコーキング目地の劣化
- 塗料のハガレ
- 鉄部の錆
- 外壁のコケや汚れ
- チョーキング
- ツタ
- 屋根の不具合
築年数が浅くてもこのような症状が出ている場合があります。
出来れば半年に1度くらいはご自宅の廻りを見回ってチェックしてみてください。
1. モルタル外壁のヒビ割れ
外壁の劣化の代名詞と言えば「ヒビ割れ」でしょう!
ただ、外壁のヒビ割れには外壁の種類によって大きく2種類に分けられます。
その1つがこの「モルタル外壁」です。
一般的に皆さんが「外壁のヒビ割れ」と言っているのが、このモルタル外壁のヒビ割れになります。
モルタルの外壁は「ヒビが入る前提」で作られている
まず前提としてモルタル外壁には必ずヒビが入ります。
地震などで家全体が揺れると家自体がねじれたり・歪んだりして壁も動いてしまいます。
モルタル外壁は継ぎ目の無い一体型で目地等の緩衝部分(柔らかい弾力性の有る部分)が有りません。
下地に動かれてしまうとヒビ割れてしまうのです。
ヒビ割れが入りやすいポイント
では、モルタル外壁のお家でヒビ割れが入っていないかをチェックする時に、一体どこを探せばよいのでしょう?
まずは以下の4つのポイントをチェックしてみてください。
- 窓サッシの角
- 外壁の壁が広い面
- 外壁の角
- バルコニーの外壁面
窓サッシの角のヒビ割れ | 外壁の広い面のヒビ割れ |
バルコニーの外壁面 | 外壁の角のヒビ割れ |
ヒビ割れの危険度
築10年のモルタル外壁には、少なからずヒビ割れが何か所かはあるもので、全部のヒビが雨漏りに直結!と言う訳でもありません。
ですが皆さんは、どの程度が危ないのか?そうで無いのか?見分けが付かないと思います。
そこで、ざっとした例ですが、実例をいくつか挙げてみます。
危険なヒビ割れ
このような細いヒビ割れが沢山出ていたら、今現在雨漏りが無くても少々心配です。
ただし訪問販売の業者にかかると「もう壁の裏側に雨がまわってカビているかもしれません。大変ですよ!!」と大騒ぎになります。
そんな酷い事になっていない場合がほとんどですので、親切な訪問販売の業者には騙されないように気をつけて下さい。
モルタル外壁には「ヒビ割れが起きてしまう前提」で奥に透湿防水シートが張ってあります。
ですから実際は透湿防水シートが破れなければ「ヒビ割れしたら➡すぐ雨漏り」という事にはなりません。
ただし、確かにこの程度のヒビ割れは多い方です。
透湿防水シートは見えないので、いつ破れてしまうかは分かりません。
この写真程度のヒビは「多い方」なので、もし築8年を過ぎたら、部分補修では無く足場を掛けて外壁塗装を行う必要があります。
また、このような幅の広いヒビ割れだと奥の透湿防水シートまで破れている可能性が高いです。
室内に漏っていなくても、部分的な補修でも構わないので塞いでおく必要があります。
少しなら様子を見ても良いヒビ割れ
下記の写真のように、細いヒビが数本入っている場合で、今現在雨漏りが無い場合はあまり大袈裟に心配する必要はありません。
透湿防水シートがきちんと雨水を止めてくれているはずです。
新築の場合このようなヒビは、早ければ引き渡し前に入ってしまいますので既に補修がしてあるかもしれません。
このような窓サッシ角からのヒビも、太くない場合には大袈裟に心配していると、ついうっかり親切を装った訪問販売に手玉に取られてしまいます。
親切そうな訪問業者に頼んでしまう方が被害が大きいので、騙されないように気をつけて下さい。
「10年毎に外壁塗装をしましょう」と言うのは、こういった細いヒビ・小さなヒビが大きくなる前に塞いでおく、といった目的もあります。
2. サイディング外壁のシーリングの劣化
「モルタル外壁はヒビが入るからウチはサイディングにしたの、だから大丈夫!」と思ってサイディング外壁にされている方は要注意です。
サイディングパネル外壁のコンセプトは、外壁にヒビ割れを作らないことです…が、同時にメンテナンスフリーという意味ではありません。
きちんと10年程度で外壁塗装が必要になる劣化が起きてしまいます。
それは「目地のシーリング(コーキング)」です。
サイディングパネルには板と板に繋ぎ目があるので、その繋ぎ目をシーリング材で塞いでいます。
シーリング材はおおむね幅と奥行きが1センチメートル程度なので、劣化して無くなっている場合「1センチ幅のヒビ割れ」と同じ事になります。
サイディング外壁は、モルタルの外壁のようにヒビ割れが「どこに入るか分からない」というような事になりにくい代わりに、「決まった場所(目地)」にヒビが入るのです。
各サイディングパネルの継ぎ目の目地は、シーリング材で埋めてありますが、 このシーリング材は、10年程度で劣化してしまいます。
つまり、サイディング外壁はモルタル外壁よりもヒビのチェックが必要なのです。
残念なお知らせですが、「ヒビが入るのが嫌だからサイディングにした」という場合は、期待と現実にズレが生じている事になってしまいます。
サイディングのヒビはモルタルのヒビより危険! |
目地が取れて1㎝の隙間が空いている |
いくらサイディングパネルが長持ちしても、目地に亀裂が入ってしまえば、雨水が奥に入ってしまいます。
ですから サイディング外壁の場合、目地が悪くなれば足場を掛けて交換する必要が出て来るのです。
目地交換の時期と外壁塗装の時期は、ほぼ同時なので、下記写真のような目地の亀裂があったら、一般的に目地の交換と外壁塗装をセットで行うことになります。
※ モルタル外壁でヒビ割れている場合よりも、サイディングのお家で目地がヒビ割れている場合の方が断然多い!
3. 塗料のハガレ
外壁に塗ってある塗料が剥がれていれば、塗っていないのと同じです。
下地の外壁素材が劣化してしまい、腐る・欠ける・反るなどの不具合が進んでしまいます。
3-1. 外壁のハガレ
それ以外にも、そもそも手抜き工事だったのではないか?と疑いたくなります。
さらにまだ剥がれていない部分もいつハガレてしまうか分かりません。
足場が無いと見えない部分もあるのでかなり心配です。
3-2. 屋根のハガレ
特に屋根の塗装は、高圧洗浄の手抜きやシーラーを塗らない等の手抜きがあると、間違いなくハガレてしまいます。
3-3. 板張りの壁のハガレ
塗装のハガレの中でも板壁の場合はちょっと特別です。
モルタル外壁やサイディング外壁と違い、板壁は5年程度でどうしてもハガレてしまうのです。
その理由は、天然木の板は自然に伸縮してしまうので、塗装が板と離れてしまう事が原因です。
4. 鉄部の錆び
鉄部の剥がれは写真のように、錆びが原因だと止める事が出来ません。
鉄部は錆びが広がる過程で塗装の下から浮きあがってきます。
よく「鉄部の塗装がすぐハガレる」と言う場合には錆びが原因でペリペリめくれてしまっている、という事がほとんどです。
サビが進行すると、次第に鉄そのものが無くなってしまいます。
発見次第、早い段階で適切な処置=再塗装をする事で錆びによる浸食を抑える事が出来ます。
また、直接錆びが発生しない場所でも写真のように、雨で錆汁が流れて来る所は錆びを貰って錆び始めるようになります。
このような不要なアンテナ等は早めに撤去することが望ましいです。
5. コケ汚れなど美観上好ましくないもの
- 建物の北側にコケが生えている場合
- 窓の両脇などに雨染みによる外壁の汚れが出ている場合
このような「美観」が悪くなって外壁塗装の時期に気づく場合も多いものです。
外壁のコケ | 外壁の汚れ |
汚れが気になってくるのはおよそ築10年経った頃の筈ですから、この機会に他の部分の不具合が無いかなどをチェックしてみると良いでしょう。
6. チョーキング(塗装の寿命)
外壁の劣化診断で最も分かりやすいのが、この「チョーキング」です。
チョーキングとは塗装の寿命が尽きて、粉のように(チョークのように)手に付く状態です。
こうなってしまうと、外壁表面で水を弾けていません。
素材が水を吸ってしまい劣化が進んでしまいますので、外壁塗り替えが必要になります。
7. ツタ
外壁のツタ(蔦)は直接の外壁劣化には繋がらないように思えませんが、いざ撤去しようとすると、とても大変です。
ツタの撤去だけを頼みたくても依頼先はほぼありません。
※ 花まるリフォームでは「外壁塗装を行う際の下地処理」としてのみ、ツタの撤去作業をお請けしています。
ツタが外壁を劣化させてしまう一番のポイントは、ツタを撤去する時に初めて分かります。
ツタが壁に張り付ている部分はものすごく強力で、ツタを引っ張って取ろうとすると外壁の塗装も一緒にハガレてしまうのです。
さらに、外壁に残った蔦の根っこは、取ろうとしても完全には取れません。
そこで花まるリフォームではカセットボンベで焼きながらツタの撤去をします。
8. 屋根関連の不具合(コケ・ハガレ・雨どいの詰まりなど)
屋根にコケ?と思われるかもしれませんが、築10年を過ぎると屋根にもコケが生え始めます。
主に北側の屋根に多く、15年を過ぎると一面がコケだらけになってきます。
また、前回の塗装の不具合で屋根に塗ってある塗装が剥がれている場合もあります。
コケもハガレも雨水が浸透してしまい、屋根材が反ったり割れたりする原因となり、
直接の雨漏りと言うよりも二次的な雨漏りの原因を引き起こします。
基本的にはコケが生えていても、雨漏りする事は無いので、素人営業マンか、手抜き業者の可能性が高いのです。ただ、そんな業者ほど「良い人を装うプロ」なので、見抜けないのですが…
9. まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事で外壁の劣化の状態や兆候が確認出来ると思います。
冒頭でも書きましたが、築年数が浅くてもこのような症状が出ている場合があります。
出来れば半年に1度くらいはご自宅の廻りを見回ってチェックしてみてください。
あと、今回の記事を参考にして頂き、訪問販売の業者の「親切を装う営業」に引っかからないようにして下さいね。
投稿者プロフィール
- 花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。
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