強風時だけ雨漏りする場合…どう対応したら良い?
「雨漏り」の中には、【台風の時だけ雨漏りする場合】や【強風を伴う雨が降る時だけ雨漏りする】という事があります。
(と言うより、そのパターンの方が多い)
勿論、雨漏りは嫌ですし、心配になります。
そこで、そんな時の対応方法について実例を交えてまとめてみました。
雨漏り調査の実例
この案件では、雨が漏った翌日にご連絡頂き、その翌日に調査に伺いました。
雨漏りの様子は、下記写真のように、ロフト角の天井部分から強風の日に雨が漏った、というものです。
奥のユニットバスの天井を開けて、上記写真の裏側の天井裏から確認して見る事に。
すると、屋根下地に継続的な雨漏れの跡のようなものが見えました。
写真から太い材木が黒ずんでいるのが確認出来ます。
梁の不自然な黒ずみと雨漏りの状況証拠から、継続的に雨が少しずつ入っていた事が分かります。
建物図面やその他状況から、写真の屋根部分から雨が入っている可能性が高い事が分かりました。
雨の侵入経路の予想
今回の雨漏りは、その下に降りている柱を水が伝っていったのでしょう。
黒ずみの様子から、風雨の状況によりこれまでも時々雨水が浸みていたようです。
屋根下の雨水侵入経路は特定出来ましたが、入口は「黒ずみ部分を含むその上部」といった大まかな感じです。
この雨漏りをどのように修理するか?
この雨漏りを今すぐ修理したい場合は、屋根の雨の入っていそうな部分を外していき、内部に雨水が入ってしまう原因を塞ぐ工事が必要になります。
ただし、雨漏りは降雨時にいつも起きている様子では無く、「風向き・雨の量等の諸条件が重なった時だけ」のようです。
今後は雨漏りが起きてしまう期間(間隔)の様子を見ながら、対処工事を行う時期の検討に入る事になりました。
雨が降ると必ず漏るわけでは無いので…
もちろん今すぐ対処工事を行うのはベストなのですが、見えない場所の工事のため費用のお見積りがしにくい状況です。
ハッキリした原因が分からないままスタートする雨漏り改修工事だと、当然お客様には「ちゃんと治るのか?」といった不安があります。
実際には、ご予算が掛って良ければ必ず治るのですが「見積りの範囲内で必ず治る」といったお約束が出来ないのです。
雨が降ると、必ず漏るわけでは無いというのも思い切りを削ぐ要因になります。
数カ月に1度の雨漏りの場合には、定期的な「経過観察」が必要
このような「強風時だけ雨漏りする場合」には、慌てずに様子を見る事が大切です。
毎回漏るわけでは無い場合、おおむね1年~2年程度は様子を見る事が必要です。
経過観察では、何を観察するのかと言うと、以下のような項目です。
- どのくらいの期間に1回雨が漏るのか?
- どのような天候(雨と風の具合・吹きかた)の時に雨が漏るのか?
- どのくらいの量の雨が漏るのか?
- どのくらいの時間、雨が漏り続けるのか?
- 雨水による天井や壁のシミはどの位付くのか?広がって行くのか?
これを確認していくと、どの程度のイレギュラーな雨漏りなのかがハッキリしていきます。
時には「次の雨漏り」が起きるような雨風の状況が2度と来ない場合もあります。
また、雨が漏る場所によっては2回目の雨漏りが起きたら3度目はもう我慢出来ない、という場合もあります。
雨が漏る条件や雨が落ちる場所にもよって判断は変わるでしょうが、とにかく台風や大風の時に1回漏っただけで判断するのはお勧めではありません。
まとめ
さて、ここまで台風や強風の時に雨漏りしてしまった場合の考え方について、実例を交えて伝えしました。
雨漏りがあるとショックですが、上記の経過観察のポイントを踏まえて慌てないように対応してみて下さい。
投稿者プロフィール
- 花まるリフォーム代表。高橋塗装店の息子として世田谷で生まれ育ち22歳で職人デビュー38歳で花まるリフォームとして独立しました。戸建住宅の「外壁塗装」に関わることなら誰よりも知識と経験が有る、そんなイケナイ自負(苦笑)があります。仕事以外ではアニメとかマンガが好きな第一次オタク世代です。